その恋が終わるまで
優史が凪を必死に探している時、凪は今朝、優史にフラれてしまった女生徒。九条槙(くじょうまき)と共に人気のない教室にいた。
「ね~間宮さん、優史君と付き合ってる訳じゃないんでしょう?」
「そうだけど、何?」
「彼女でもない癖にさ、優史君に付き纏わないでよ。」
「・・・貴女には関係ない。」
「は、何?ウザいんだけど!」
そう言って槙は凪を睨みつける。しかし凪も凪でぎりっと槙を睨む。
「貴女に関係ないってば。私は本田君が好きなだけ。それがいけない事なの?」
「わ、私の方が先に優史君を好きになったの!なのにアンタは優史君にベタベタして!」
「人を好きになるのに順番なんてないよ。もう行って良い?友達待たせてるんだ。」
凪が教室を出て行こうとすると槙は凪の体を押した。そのせいで凪は尻餅をついた。
「ったぁ・・・」
「ウザいのよ!アンタ!ブスの癖に優史君の側にいて!」
「っ・・・」
「アンタなんか、死んじゃえ!」
槙はそう言うと拳を凪に向けた。その時、
「待った・・・」
優史が槙の腕を掴んでいた。