その恋が終わるまで
暗闇の中でのキス



「あ~しんどい。」


俺は今、暗い道のりを歩いて学校に向かっている。

何故夜に学校に向かっているかというと今日は間宮の事でバタバタしていて大事なプリントを教室に忘れてきてしまったからだ。


「・・・間宮、ちゃんと帰れたのか?」


ふと間宮が心配になった。あの後、間宮はちゃんと家に帰れたのか、心配になったんだ。


「・・・あいつ、大丈夫かよ。」


きちんと見ていないと消えてしまいそうな間宮。普段は何ともないのにふとした瞬間に寂しそうな顔をする間宮。今日、初めて見た泣き顔の間宮。


いつの間にか俺は頭が間宮の事でいっぱいだった。



「・・・あー・・・こんなん俺じゃねぇよ。」


急に熱くなる顔。くそっ・・・こんな事初めてだ。


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