その恋が終わるまで
「やべ・・・間宮!走るぞっ」
俺は急いで間宮の手を掴み警備のおじさんをすり抜け教室を出た。後ろからは警備のおじさんが追い掛けてくる。
「間宮、大丈夫か?」
「う、うん・・・」
俺は全速力で走り、警備のおじさんを振り払った。そして念のため、目にとまった教室に入りその教室の教卓の下に隠れた。
「少しの間ここにいるぞ。」
「うん、分かった!」
暗く狭い空間だけど仕方なかった。
「なんか、ドキドキするね。」
「・・・うっせ。」
密着した俺と間宮。ドクドクと間宮の心臓の音が聞こえる。
暗く静かな中、カツカツと足音が聞こえた。
「・・・間宮、声出すなよ。」
小さく言うと間宮はこくりと頷いた。
俺は間宮の体を抱きしめ、息を殺した。