その恋が終わるまで
「別に、大した事じゃないから。」
嘘、大した事だよ。でもなんとなく母さんに間宮の事は教えたくなかった。
「あ、分かった。この前言ってた間宮さんって子の事でしょ!」
・・・母さんはこの手の事となるといつもの倍は鋭くなる。
「関係ないだろ!もう寝るっ」
「あ~図星だ!」
ニヤニヤする母さんを一睨みして俺は寝返りを打って母さんに背を向けた。
「今度、間宮さんに会わせてね!」
そう言って母さんは部屋を出た。・・・余程嬉しいのか母さんは鼻歌を歌いスキップをしながら出て行った。
「・・・・・・」
この熱じゃ明日は学校に行けそうにない。
明日、間宮に言うつもりだったけど無理そうだ。
まぁ、明日が無理でもまだ大丈夫だろう。間宮はどこかに行ったりしないんだから。・・・体がダルい。今日はもう寝よう。
俺はゆっくりと瞳を閉じた。