弘樹と出会ったのは高三の夏。

体目的の彼に捨てられ
傷ついていた時。
もう恋愛したくないと
落ち込む私を見かねた友達が
弘樹を紹介してくれた。

純粋でかわいらしい感じで
何となく女々しそうな印象の彼は
正直タイプではなかったし
何より私はもう疲れていた。
けれど何度か会って
何度も告白されるうちに
断る理由もないし
という曖昧な理由で
付き合うことになった。

風も冷たくなり始めた
夏の終わりのことだった。
< 4 / 60 >

この作品をシェア

pagetop