Love Pierrot





あたしの席に座ってる、ギャルの女の子だった。



化粧が濃くて茶髪のギャルは、『えー、やだ』なんて文句を垂らしている。



あたしはもう早退するんだから、別に座っててもいいのに…



「お前はもう自分のクラス帰れよ。それとお前、ここにいろ」



ギャルに言った後に、あたしに目線を向けて言った成宮くん。



驚きが隠せないギャルはそのまま何も言わずに、あたしを睨んで教室から出て行ってしまった。



ちょうどチャイムが鳴り、囲いのような女子達も自分の席に帰ってしまう。



こんな荒い口調の成宮くんなのに、モテるのは一向に止まないのは何故でしょう。



…ダントツに輝いてるから。



あたしは成宮くんを全て知っているわけでもない。



だけど後ろの席に座るのが成宮くんだから、授業にも集中出来ないあたしは…だいぶ重症。





< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop