Love Pierrot
外見は当たり前にかっこよくて。
大きな目や、ふと見せる笑顔、口数が少ないクセに…皆を虜にさせる光る何か。
大嵐が過ぎたように誰も居なくなり、後ろの成宮くんの姿がちゃんと見える。
そうなればあたしの心臓もキュンキュン跳ねる症状が出ちゃう。
何とか冷静を保ち、歪んだ机を定位置の場所へ戻して椅子を直した。
「…サボる気?」
後ろから声が聞こえて成宮くんだと正体が分かっているのに、振り向けない。
普段こんなに言葉を交わさないのに…今日は何だかおかしいよ。
「体調が良くなくて…ね。へへ」
不気味に何故か笑ってしまい、今更心の中で後悔するあたし。
成宮くんの顔を見ないで言えば、すごい威圧感がハンパないオーラが後ろから漂った。
…?