蝶々結び
「何で友達のためにそこまで頑張れんの?」
「うーん・・・。俺、困ってる人ほっとけないんだよね♪友達大切だし。」


・・・・・・。



何だ、そっか。



「おい!!どこ行くんだよ!?」


呼び止める優田を無視して走って屋上に戻った。



やっと気付いた。


優田と私は違う。
優田は友達想いで、優しくて、心が澄んでいる。


でも私は違う。


人と関わるのが嫌いで、冷めてて、心が濁ってる。

そんな私は、綺麗な心を持った優田と一緒にいてはいけない。


腐った林檎があると他の林檎まで腐ってしまうのと同じ。


私といると、優田の心まで、腐る。



そして気付いたことがもう一つ。


私は、優田が・・・好きだ。


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