蝶々結び
「優田はさ、いいヤツだよね。友達思いで、人懐っこくて。私、こんなに優田と仲良くなるなんて思ってなかったよ。」



優田は黙って話を聞いている。



「でも、私は違うんだよ。人と関わるのが嫌いで、冷めてて、心が濁ってて・・・
「違う!!!」



黙っていた優田は私の話をさえぎった。



「ちげーよ!亜悠花だっていい所は沢山ある!

最初、嫌そうにしながらも昼飯一緒に食ってくれたじゃん!
実は前からいっつも一人でいる亜悠花のこと、気になってたんだ。どんなヤツなのかなって。

でも話してみたらすっげー面白くて、かっこいいヤツだった。

周りに左右されなくて、自分の意思を貫いて、俺もこんな風になりてーなって、本気で思ったんだよ!!」




私は自然と涙が出た。


嬉しいとか、そんな簡単な感情じゃなかった。

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