私と私。
「で、なんだよ。」
ここは体育館の裏。
明らかに不機嫌な高橋。
私は笑顔で座り込み、煙草に火を付けた。
友達や彼氏の前では吸わないけど、高橋だけは特別。
「なんで私が知ってるのかって言いたいの?」
「なんで分かったんだよ」
高橋は私の隣に座りながら言った。
「なんだろ。私と同じ匂いがした。
それに妹の事を見つめる目、全然違うじゃん。」
私が、ふーっと煙を吐くと、高橋は私のポケットから煙草を一本取り出し、火をつけた。
「お前、口固い?」
「大丈夫。
そのかわり、あんたも今日の事は藍達に黙っといてね。」
高橋は、妹にメールしとくと言い、メールを打った。
多分話してくれるんだろうな。
なんか、高橋には自分をさらけ出しても大丈夫な気がしたんだ…。