私と私。

理解

◇◇◇◇◇◇



「いや…自分でも不思議なんだけど。

なんでだろうな。」


高橋は、普通なら胸のつかえが取れて喜ぶところなはずなのに。


なぜかもやもやした表情を浮かべていた。




「そっか。じゃあ今までの気持ちはなんだったんだろーね。
ちょっと行き過ぎたシスコンって事？」



今、何食わぬ顔で高橋と話しをしている私。


最低だ。


心の中では、ガッツポーズで喜んでいる。


ライバルが減った、って。


これで私の方を見てくれるかも、って。



なんて嫌な女。



そんな気も知らず高橋は、

「なんでかなー」


浮かない顔で話している。



最低だ、私は。