アジアン・プリンス
「王立図書館のアドバイザーですって?」
「え? ええ、司書をしているの」
「国立図書館があるのに、更に王立図書館まで? レイもまた……考えるわね」
アンナはクスクス笑っている。
「国立は蔵書が少ない……そんなふうにおっしゃっていたのだけど」
「そうね、たった1000万冊くらいかしら」
ティナは開いた口が塞がらない。アメリカ屈指の議会図書館に匹敵する蔵書で、ティナの勤める図書館のざっと10倍だ。
「ねえ、ティナ。レイはあなたに何か約束した?」
「えっ……あの」
「ああ、いいわ。そうね……『ヤマトナデシコ』との婚約は解消する気かしら?」
「まさかっ!?」
ティナはビックリして大きな声を上げてしまった。
「レイはね、独りでこの国を背負うつもりなのよ。でも、絶対に無理なの」
「そんなこと……彼ならできるわ」
「いいえ無理よ」
「だって、現に今だって、実際のところは彼のおかげだって……色んなところに書いてあったわ」
「え? ええ、司書をしているの」
「国立図書館があるのに、更に王立図書館まで? レイもまた……考えるわね」
アンナはクスクス笑っている。
「国立は蔵書が少ない……そんなふうにおっしゃっていたのだけど」
「そうね、たった1000万冊くらいかしら」
ティナは開いた口が塞がらない。アメリカ屈指の議会図書館に匹敵する蔵書で、ティナの勤める図書館のざっと10倍だ。
「ねえ、ティナ。レイはあなたに何か約束した?」
「えっ……あの」
「ああ、いいわ。そうね……『ヤマトナデシコ』との婚約は解消する気かしら?」
「まさかっ!?」
ティナはビックリして大きな声を上げてしまった。
「レイはね、独りでこの国を背負うつもりなのよ。でも、絶対に無理なの」
「そんなこと……彼ならできるわ」
「いいえ無理よ」
「だって、現に今だって、実際のところは彼のおかげだって……色んなところに書いてあったわ」