アジアン・プリンス
「私はこれでもカトリックの国の皇太子なんだが……」
「だったら何?」
「婚前交渉は禁止されている」
今のレイは、アサギ島のビーチに比べ、格段に余裕のある表情だ。
逆にティナのほうが、身の置き場に困っていた。
「じゃあ、何? レイ、あなたは童貞なの!?」
ティナはレイの腕の中に抱かれたまま、少し身体を離すとアズルブルーの瞳を睨んで言った。
レイは軽く肩をすくめ、苦笑いを浮かべる。
「どんな返事がお望みかな?」
「ほ、ほんとうのことよ」
「結構」
ひと言答えると、レイはティナを横抱きにした。
「きゃっ」
ティナは極々小さな悲鳴を上げる。レイは先ほどひとりで向かったキッチン横の通路に、今度はティナを抱えて足を踏み入れたのだった。
「だったら何?」
「婚前交渉は禁止されている」
今のレイは、アサギ島のビーチに比べ、格段に余裕のある表情だ。
逆にティナのほうが、身の置き場に困っていた。
「じゃあ、何? レイ、あなたは童貞なの!?」
ティナはレイの腕の中に抱かれたまま、少し身体を離すとアズルブルーの瞳を睨んで言った。
レイは軽く肩をすくめ、苦笑いを浮かべる。
「どんな返事がお望みかな?」
「ほ、ほんとうのことよ」
「結構」
ひと言答えると、レイはティナを横抱きにした。
「きゃっ」
ティナは極々小さな悲鳴を上げる。レイは先ほどひとりで向かったキッチン横の通路に、今度はティナを抱えて足を踏み入れたのだった。