アジアン・プリンス
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「ハイ、ティナ……あ、失礼致しました。王后陛下におかれましては、本日もご機嫌麗しく存じ上げます」
「あら、レディ・アンナもごきげんよう」
そんな挨拶を交わし、ティナとアンナは顔を見合わせて吹き出した。
王宮に移って5日が過ぎた。ようやく部屋の名前と道順を迷わなくなったティナのもとに、アンナが訪れる。
結婚式や晩餐会、各種式典にも出席してくれたのだが、ろくに話をする時間もなかった。
「レイの建て直した王宮が、初めて賑わってる感じね」
アンナの言葉にティナも頷く。
外国に嫁いだ王女の配偶者や子供・孫まで訪れ、そのほとんどが宮殿に宿泊していた。
これだけを見れば、どうやらアズル王室は女系のようだ。
王女の子供も娘が多く、そのせいか、尚のこと王宮は華やいで見える。
そんな中にあってもアンナは相変わらずシンプルな格好だ。綿シャツにサブリナパンツ、長い黒髪も無造作にバンダナで縛っていた。
「ハイ、ティナ……あ、失礼致しました。王后陛下におかれましては、本日もご機嫌麗しく存じ上げます」
「あら、レディ・アンナもごきげんよう」
そんな挨拶を交わし、ティナとアンナは顔を見合わせて吹き出した。
王宮に移って5日が過ぎた。ようやく部屋の名前と道順を迷わなくなったティナのもとに、アンナが訪れる。
結婚式や晩餐会、各種式典にも出席してくれたのだが、ろくに話をする時間もなかった。
「レイの建て直した王宮が、初めて賑わってる感じね」
アンナの言葉にティナも頷く。
外国に嫁いだ王女の配偶者や子供・孫まで訪れ、そのほとんどが宮殿に宿泊していた。
これだけを見れば、どうやらアズル王室は女系のようだ。
王女の子供も娘が多く、そのせいか、尚のこと王宮は華やいで見える。
そんな中にあってもアンナは相変わらずシンプルな格好だ。綿シャツにサブリナパンツ、長い黒髪も無造作にバンダナで縛っていた。