アジアン・プリンス
(13)アズライト
「我が国では、アズライトは王族のみが身に付けることのできる石でございます」
「え? それって……」
「国旗をご覧いただいてもわかりますように、青は国の色となっております。その中で、最も高貴とされるのが、アズル・ブルーでして、こちらに飾られたアズライトの色でございます。私ども平民は、孔雀石と結合したアズロマラカイトを、お守りにすることが許されております」
満面の笑みを浮かべ、女官長は説明してくれたのだった。
それを聞きながら、ティナはコッソリ右手を背後に回す。袖をキッチリ伸ばして、バングルが隠れるように必死だ。
「あの、参考までにお聞きしたいのですけど……。皇太子殿下が右手首に付けられているバングル……あれは」
「ええ、そうですわ! あれが、アズライトでございます。祖母上さま……フサコさまがご存命の折に、様々な願いを込めて贈られたお品だと聞いております。それはもう大事にされておいでで」
「え? それって……」
「国旗をご覧いただいてもわかりますように、青は国の色となっております。その中で、最も高貴とされるのが、アズル・ブルーでして、こちらに飾られたアズライトの色でございます。私ども平民は、孔雀石と結合したアズロマラカイトを、お守りにすることが許されております」
満面の笑みを浮かべ、女官長は説明してくれたのだった。
それを聞きながら、ティナはコッソリ右手を背後に回す。袖をキッチリ伸ばして、バングルが隠れるように必死だ。
「あの、参考までにお聞きしたいのですけど……。皇太子殿下が右手首に付けられているバングル……あれは」
「ええ、そうですわ! あれが、アズライトでございます。祖母上さま……フサコさまがご存命の折に、様々な願いを込めて贈られたお品だと聞いております。それはもう大事にされておいでで」