アジアン・プリンス
(21)謁見
「――申し訳ない」
言うなり、レイはスッと頭を下げた。そして、
「彼女に会わせるつもりはなかった。だが、いつも突然現れる人で……対処できなかった。不快な思いをさせて本当にすまない」
「い、いえ。私は……」
そこまで言って、ティナは右手首からバングルを外し始める。
「ダメだ。外してはいけない」
その様子を見たレイは慌てて制止しようとする。
「いいえっ! やはり私がいただくものではないんです。どうか、あなたの本当に大切な方に」
「ダメだと言っている。それは君のものだ」
「やはり、来るべきじゃありませんでした。あなたは私が相応しいとおっしゃったけど、あの方のおっしゃるとおりです。陛下もあなたも、この国も笑い者になってしまうわ。私みたいな、汚れた女が……」
「君のどこが汚れている!? 君は気高く、美しく、真面目で勇気もある。私は、君ほど魅力的な女性に会ったことはない。君は、太陽の光を集めた髪を持つ天使だ」
言うなり、レイはスッと頭を下げた。そして、
「彼女に会わせるつもりはなかった。だが、いつも突然現れる人で……対処できなかった。不快な思いをさせて本当にすまない」
「い、いえ。私は……」
そこまで言って、ティナは右手首からバングルを外し始める。
「ダメだ。外してはいけない」
その様子を見たレイは慌てて制止しようとする。
「いいえっ! やはり私がいただくものではないんです。どうか、あなたの本当に大切な方に」
「ダメだと言っている。それは君のものだ」
「やはり、来るべきじゃありませんでした。あなたは私が相応しいとおっしゃったけど、あの方のおっしゃるとおりです。陛下もあなたも、この国も笑い者になってしまうわ。私みたいな、汚れた女が……」
「君のどこが汚れている!? 君は気高く、美しく、真面目で勇気もある。私は、君ほど魅力的な女性に会ったことはない。君は、太陽の光を集めた髪を持つ天使だ」