叶わない恋。
「ちょっと桐ちゃん??」
部活が終わり桐ちゃんに声をかける。
陸の次はこの人しかないね。
『おー!陽菜!!』
桐ちゃんは満面の笑み。
「話があるんですけど?」
『何?俺が格好いいって言う話?!』
ニヤニヤ笑う桐ちゃんが気持ち悪い。
「なんのことだか分かってるでしょ?」
私は桐ちゃんに歩み寄る。
なんで私が2人の男に説教しなくちゃならないのよ。
『あぁ~夏希のこと?』
ほら、分かってる。
「桐ちゃん知ってるでしょ?」
あのとき保健室の前にいたもんね??
『陸と夏希のこと??』
はい、大正解。
その通りですよ。
「やっぱり知ってるんだね。」
『たまたま聞こえたからな。』
桐ちゃんはそう言ってアハハと乾いた笑いをもらす。