叶わない恋。
『もしもし??』
仁との電話を切ったあとすぐに携帯が鳴る。
俺は急いで職員室を出た。
『もっしー?桐ちゃん??』
向こうからは仁の声。
『そうだけど?』
『いきなりで悪いんだけど今日俺んち来ない?』
仁の突然の提案。
なんでお前の家に行くんだよ。
仁の家でもあるけど、
夏希の家でもあるんだぞ?
『夏希は…??』
『大丈夫ですよ。
俺の部屋に行けば分かりません。』
言い張る仁。
分からないってそれこそ分からないだろ…。
どうなるか分かんないって話じゃん。
夏希が仁の部屋に入ってきたら終わりだしな。
『まあそういうことです。
絶対来て下さいよ~』
それだけ言って電話は切れてしまった。
『はぁ~』
俺は大きな溜め息を漏らし職員室に向かった。
仕方ないか…。
仁もなんか悩んでるのかもな。
話聞きに家行くか…