叶わない恋。
『なあ…桐ちゃん?』
沈黙の中先に口を開いたのは仁。
『ん?どうした…??』
『桐ちゃんさ、夏希に特別な感情持ってるでしょ?』
俺の方を向いた仁はニヤッと笑っている
『バカ言うんじゃねぇーよ。
そんなことあるわけないだろ?』
俺は平然を装う
『うわぁ~桐ちゃん演技力ないなぁ』
仁はケラケラと笑っている
『ホントのことだから演技力とか関係ないだろ?』
緊張しすぎて手に汗が滲む
『隠さなくたって俺には分かる』
また胸を張る仁はなぜか嬉しそう
『で、ここに俺を呼び出したのは、
まさかそんなくだらない理由じゃないよな?』
真剣に問う俺を見て仁の目も真剣になる
『夏希さ…親の愛って言うの知らないんだよ』
仁はそう前置きして話始めた