叶わない恋。





「やっと気づいたの??」


と、声がして誰かが俺の隣に座った。



『……………陽菜。』


俺の隣にいたのは陽菜だった。


「支えるんじゃなくて、突き放すことも大切なんだよ。」



『そうだな………』


俺はまた青空を見つめる。


ふと隣を見ると陽菜も青空を見上げていた。



「夏希さ

”陸に申し訳ない”

って言ってたよ?


誰かに傍にいてほしかったって言ってた。

陸のしたことが正解だったかは分からないけど
少なくとも私は正解だった、って思うよ。


そりゃあバカだとも思ったけどね?」


陽菜はそれだけ言うと俺の肩に手を置いた。


そして陽菜は立ち上がり


「お疲れ様でした。」

と、言ってニコッと俺に微笑み屋上から出て行った。



お疲れ様…かぁ……


ホントお疲れだよ。


せっかく昔から好きだった人と付き合うことができたのに…


なぜアイツは俺を好きになってくれないんだ。



こんなにもお前が好きなのに…



こんなにもお前を想っているのに…




―Side 陸 終―






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