叶わない恋。
第7章
偽装 【陽菜】
「夏希?なーつーき!!」
私は授業中にも関わらず寝ている夏希を揺さぶる。
『おい…海道??
早く答えろよ~』
英語の教師が急かす。
夏希は英語の時間毎回と言っていいほど寝ている。
「ふぁ~ん?どうしたの??」
やっと起きた夏希。
そして私は早口で説明して答えを急かす。
「…一般動詞でしょ?」
夏希は立ち上がり一言言って座る。
『…………正解』
英語の教師は悔しそうに言う。
毎時間そうなんだ。
寝ている夏希を英語の教師は当てる。
そして必ず正解する夏希。
夏希は答えたあとまた寝る。
授業を聞いていない夏希。
それでも英語のテストは満点に近い点数をもらえる。
でも成績は4
この理由は授業態度の問題なんだ。
そして…これは私の予想なんだけど、
英語の教師は夏希がキライだ。
自分の授業を聞いていないのにテストはいい点を取る。
これじゃあ自分が授業をする意味がなくなる。
きっとそう思ってるはずだから。
でも夏希が英語ができるのは仕方ないことなんだよ。