叶わない恋。





英語の試験はいつも簡単なため開始20分くらいで終わる。


そしてあと10分で終わるってとき、
あたしの隣に立った中澤が


『おい、海道!!

これは、なんだよ?!これは!!』


と、言ってあたしの答案用紙の下から何かを取った。



それは英語の単語がびっしりと書かれてあるメモ用紙のようなもので。


「はい?知りませんけど」


見覚えもない。



『とぼけても無駄だぞ?!

ちょっと職員室来い!!』


中澤はあたしの腕を掴む。


思わず頭にきて


「キモイから離せよ!!

だいたい1人でも職員室くらい行けるから」


と、中澤に言って睨んだ。


そして教室を飛び出した。


廊下に出ると少し後悔。


ちょっとおとな気ないかな…?と。



そして職員室に行く。


後ろには中澤がいた。



中澤は桐ちゃんを呼びつけ紙を見せる。


『これが海道の机の上にあったんですよ。』


桐ちゃんは中澤の突き出した紙を見て驚いている。


『これが夏希の……??』



『はい、そうです』


中澤は目がなぜか笑っている。


桐ちゃんは紙に釘付けで中澤の様子に気が付いてない。


でもあたしには分かった。


コイツ…あたしははめたんだって。






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