叶わない恋。




次の日。


職員室がいつもよりも騒がしい気がする。


『桐島先生!!ビックニュースですよ!!』


そこへ現れたのはこの学校で一番仲が良い、中村先生。


『どうしたんですか??』

俺は自分の席に行く。



『中澤先生が……………』


ここで言葉を切るとは…ふざけやがって…


そこからが大事なんじゃねぇかよ…


『中澤先生がどうしたんですか??』


急かす俺は分かっていたのかもしれない。


中澤先生がどうなったのか、

中澤先生がどうしたのか…


でも分からないフリをした。


だって…


『中澤先生が退職届を出して、音信不通なんです。』


俺がその原因かもしれないから…


俺が中澤先生を辞めさせてしまったことを認めたくなかったから…。



『そうなんですか?!

でもなんで辞めたんですか??』


俺は少しリアクションをオーバーにする。


そんな俺のリアクションが嬉しかったのか中村先生は目をキラキラにして話す。






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