叶わない恋。
「桐ちゃんさ、最近浮かれてない??」
部活の途中に陽菜がやってきて俺に言った。
『俺が?
浮かれてる…??
気のせいだろ…??』
いつもと何も変わらない気がするけどな…
「なんかあった??
夏希と……」
最後の夏希との部分を小声で言う陽菜。
別になんにもないけどな…
まあ、この間のことがあるけど…
『何にもねぇよ。
それよりさ、仲良いんだよ。
あの2人………』
俺は顎で気になる2人を示す。
「そういうこと??
夏希と大ちゃんが仲良くて…
ショック過ぎておかしくなっちゃた??」
陽菜はそう言ってクククッと笑った。
『笑うんじゃねぇーよ。
だいたい、俺はおかしくないから。
ほらっ!早く練習に戻れって!!』
俺は陽菜を追いやった。
陽菜は最後まで俺の顔を見て笑ってたけどな…