叶わない恋。




『えっと、1回戦は勝てたけど…


でも、気は抜くな!!

つねに、全力。


今日はこれで解散にするけど
明日からまた練習に尽くすように。


以上、解散。』


俺はパンと手を叩いた。


それを合図にみんな立ち上がり帰り支度。


今日は県大会、1回戦。


そして結果は勿論、勝った。



「桐ちゃん、学校開いてる??」


帰る用意をしている俺に話しかけてきたのは、


『開いてるけど…??』


夏希。



「そ。練習してもいい??

陽菜と友美もいるんだけど…」


なんて練習熱心なんだ、コイツらは…


『おう、全然いいよ。

俺もその練習に付き合うよ』


こんなに頑張ってるのに顧問が頑張らないとか、ありえないからな…。


「おっけー。

陽菜、友美!!


桐ちゃんが車で送ってってくれるって~」


……………はぁぁぁ?!


誰が車で送ってくって?!


「よろしく頼みますよ…。

桐島せんせ♪」


こういうときだけ”先生”とか言いやがって…



それから夏希に押され結局、試合会場から学校へ車で送るはめになってしまった…。



……………チクショー…。





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