叶わない恋。
『はい、お疲れ。
お前やるじゃんか。
去年の準優勝チームに4回無死点なんて。』
桐ちゃんは満足そうに微笑む。
隣にいる大ちゃんも一緒に微笑む。
そんなにニコニコしないでもらえます??
「まだ4回だよ。
試合はこれからだし??」
あたしはドカッとベンチに座る。
その隣に陽菜も座る。
「なんか夏希、投げ方変わったよね??」
陽菜はスポーツドリンクを飲みながら言う。
やっぱり陽菜には分かるか。
「うん。まあね。」
曖昧に微笑んだ。
これ以上は突っ込まれる心配はない。
陽菜………だからね。
「そっか。」
ほらね。
ってかいくらなんでも反応薄すぎでしょ。
陽菜ちゃんさ…。