叶わない恋。





「でもめんどくさいわー」


夏希は小さな声で呟いた。



やっぱりめんどくさい、って言うのかよ。



夏希自身は気づいてないと思うけどお前の口癖、絶対に


”めんどくさい”


だぞ??



『何言ってんだよ、暇人が。


これから部活に顔出すつもりないんだろ??』


と、俺が聞くと気まずそうな顔をする夏希。


それは来ないってことだろ??



『お前は動いてないと死んじゃうんだよ、夏希。



だから忙しい生徒会には打って付けだ。』



「はぁ?!何言ってんの?


意味分かんないし。



でもまあいいや。


じゃあ帰るわ。

今度こそ、帰してよ??」


ニヤッと笑った夏希は鞄を持って教室を出て行った。






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