叶わない恋。




【キーンコーンカーンコーン】


チャイムが鳴ると同時にあたしに課された全ての仕事が終わった。


これで朝のお勤め終了。



「はい、みんなお疲れ。


これから学祭があるから忙しくなると思うけどよろしくね。


じゃあ今日もはりきって頑張りましょう!!」


生徒会室でそう叫ぶ。



パソコンをイジっていた陸、健太、拓郎がシャットダウンさせる。


そしてコピー機の前にいた洋次が鞄に荷物を詰めていく。


「じゃっお先失礼しまーす。」


なぜかもう鞄を持って生徒会室を出ようとする奈美。


あの、速過ぎません??


奈美、あたしが言うより前に教室行く準備してたでしょ??


と、思っているといつのまにかみんないなくなっていた。


みんな、早すぎ。


あたし完璧に遅れてんじゃん。


【ピッ】


あたしはコンポのスイッチをオフにして生徒会室を出た。



「ふぁ~」


最近、非常に寝不足だ。


生徒会長になったあたしは朝は8時前に学校に来る。


そしてチャイムが鳴るまで仕事。


それから6時間みっちり授業。



授業後、陽菜や友美と喋る間もなく生徒会室へ直行。


で、夜の7時まで仕事。



ただ、生徒会のみんなといることはまったく苦じゃない。


むしろ、楽。


だからこんな充実し過ぎてる毎日もありかな?と思ってしまう。





< 307 / 426 >

この作品をシェア

pagetop