叶わない恋。
【キーンコーンカーンコーン】
チャイムが鳴ると同時にあたしに課された全ての仕事が終わった。
これで朝のお勤め終了。
「はい、みんなお疲れ。
これから学祭があるから忙しくなると思うけどよろしくね。
じゃあ今日もはりきって頑張りましょう!!」
生徒会室でそう叫ぶ。
パソコンをイジっていた陸、健太、拓郎がシャットダウンさせる。
そしてコピー機の前にいた洋次が鞄に荷物を詰めていく。
「じゃっお先失礼しまーす。」
なぜかもう鞄を持って生徒会室を出ようとする奈美。
あの、速過ぎません??
奈美、あたしが言うより前に教室行く準備してたでしょ??
と、思っているといつのまにかみんないなくなっていた。
みんな、早すぎ。
あたし完璧に遅れてんじゃん。
【ピッ】
あたしはコンポのスイッチをオフにして生徒会室を出た。
「ふぁ~」
最近、非常に寝不足だ。
生徒会長になったあたしは朝は8時前に学校に来る。
そしてチャイムが鳴るまで仕事。
それから6時間みっちり授業。
授業後、陽菜や友美と喋る間もなく生徒会室へ直行。
で、夜の7時まで仕事。
ただ、生徒会のみんなといることはまったく苦じゃない。
むしろ、楽。
だからこんな充実し過ぎてる毎日もありかな?と思ってしまう。