叶わない恋。
『とにかく、迎えに来て。
夏希、爆睡してるから。
んじゃ、よろしく。』
俺は仁の返事を聞かずに電話を切った。
桐ちゃんが送ってよ、と仁なら言うと思ったから。
なんで俺がわざわざ送らなきゃいけねぇんだよ。
と、言うワケで無言で電話を切った。
「………ぅにゃ……」
夏希が変な言葉を発する。
俺はその声に驚いてビクッとした。
「…きり……ちゃん……」
『ん??』
寝ていると分かっているのに俺は返事をした。
なんで返事してるんだろ……。
って言うかなんで俺の名前、寝言で呼んでるんだ…??
「………………好き」