叶わない恋。





桐ちゃんは話をしずに手紙を配った。



どうしても桐ちゃんの手紙を教室で読むことはできなくて、鞄にしまった。


桐ちゃんの手紙は1人になれる場所で読もう。


泣いても大丈夫なように。



桐ちゃんの本当に短いホームルームは終わった。



あたしはみんなに声をかけられたが軽くスルー。


きっとみんなは冷たいな、と思っていただろう。



でもどうしても桐ちゃんの手紙の内容が気になって仕方なかった。



【コン コン】


いつも来ていた場所。


いつの間にか毎日いた場所。








…………生徒会室。



今日は生徒会の仕事もないはず。


だからここなら1人になれる。


そう思ったからここへ来た。



ノックをしたが案の定、誰もいなかった。


あたしは昨日ぶりに生徒会室へ入った。





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