叶わない恋。
『俺の最後のホームルームはこれで終わり。
全部、手紙に書いてあるから。
読んで。
捨ててくれてもいいし、
大切に取っておいてくれてもいい。
自分の好きなようにしてくれ。
とにかく、みんな高校に行ってものびのびと頑張ってくれ。
俺はいつまでもお前らの味方だから。
以上、日直。』
『「起立!!」』
イスを引いて全員立ち上がる。
もう、みんなと授業受けることも
授業と授業の合間に騒ぐことも
ないんだ。
これから、知らない土地で夏希と2人で頑張らなくちゃけない。
『「ありがとうございました!!」』
日直の2人の声がそろう。
そしてクラス全員で
『「ありがとうございました!!」』
と、言って桐ちゃんに頭を下げた。
2年間も私たちの授業を担当してくれた桐ちゃん。
3年間、ソフトボール部の顧問として頑張ってた桐ちゃん。
ホントに、ありがとう。