叶わない恋。
夏希はお気に入りのベンチに座っていた。
夕日に照れされた夏希の顔はキレイ過ぎた。
『夏希?隣いい??』
景色に夢中になっていた夏希に声をかけた。
「うわっ?!
桐ちゃん……。」
振り向いた夏希は目を丸くする。
いくらなんでも驚き過ぎじゃないのか??
『キレイだな。』
俺は夏希の隣に座った。
夏希。
お前はもう手紙を読んだか??
あれはな?
書きたいことがいっぱいありすぎてどうしようもなかったんだ。
だから、たった一言。
『ありがとう。』
しか書けなかったんだ。
書けなかった想い、言葉にしてお前に伝えようと思う。
夏希?
聞いてくれるか…??
―Side 龍貴 終―