叶わない恋。





「夏希をいじめていたのは赤井みどりです。


前から夏希は赤井みどりが嫌いだって言ってた。


多分、ってか絶対赤井みどりは陸のことが好きだと思う。


だから陸と仲が良い夏希に目をつけたんだ。



それでいろんなことされてた。


でも私にはどうすることもできなかった。



ある日にね……?

”陽菜とはもう一緒にいられない。

絶交しよ…。”


って言われちゃったんだ。


私…なんにも言えなかった。



最初は夏希が頭どうなっちゃたのかと思ったよ?

だけどね、私…分かったの。


夏希は私に危害を加えられないかって心配したんだと思う。


夏希は私を守ってくれたんだと思う。」



やっぱり夏希は強すぎる。



なんでそんなにたくさんのことを1人で抱え込むんだ?



どうして…??



なんで……??



陽菜は続ける。



「移動するときに赤井みどりと夏希の声が聞こえたの。



それで私は陰から2人の様子を見てた。



そしたら…夏希は…自分から……」



陽菜の涙が勢いを増す。


そのせいでまた途切れる陽菜の言葉。





< 76 / 426 >

この作品をシェア

pagetop