叶わない恋。




陽菜は涙を堪え深呼吸した。


そして衝撃の一言を言った。



「赤井みどりは夏希の肩を押したんです。

後ろには階段があって、
でも普通それくらいなら落ちないはずなんです。


ただ夏希は………









…自分から階段に落ちたんです。」



そして陽菜の涙は滝のように流れ出す。




『自分から階段に落ちた…??』


混乱する俺。



「きっと…夏希は……

赤井みどりを…やめさそうと…思ったんです…


あの人に…苦しめられて…やめていった…子たちの…

敵を…取ろうと…思ったんだと思います…。」



喋られないくらいの涙を流す陽菜。



『そっか……。


うん…ごめんな……』



この”ごめんな”の意味。



1つ目


陽菜1人に抱え込ませてごめん…

と、いう意味。


2つ目


夏希1人に抱え込ませてごめん…

と、いう意味。



3つ目


イジメという事実があることに気づけなくて

と、いう俺のクラスのみんなへのごめん。





< 77 / 426 >

この作品をシェア

pagetop