叶わない恋。
第5章
気持ち 【龍貴】
『夏希…大丈夫なのか??』
授業後、俺は夏希の手を握り呟いた
「桐ちゃんさ…夏希のことどう思ってるワケ??」
そこへやってきた陽菜
『うわっっ』
握っていた手を離す
「夏希のこと…好きなんじゃないの??」
陽菜の口から思ってもみない言葉が飛び出した
『ば、バカ言うんじゃねぇよ…』
焦る俺
でもなんでこんなに俺は焦っているんだ??
好きじゃないならそんなに否定する必要ないよな…?
いや…もしかしたら…俺は夏希のこと…
「自分でも気づいてないワケ??」
陽菜は夏希をはさみ、俺の向かいに座る
『でも俺、教師だし??』
仮に俺が夏希を好きだとしても、
俺は教師なんだ…。
どうにもならない話になるんだ…