指切り~in幼なじみ~
何でか分かんないけど泣きそうになってきた。
「んじゃ、改めて就職おめでとう」
「…ありがと」
翼の言葉があたしの涙腺を刺激する。
今なら何言われても泣けそうだよ。
「がんばれよ」
その言葉と笑顔にあたしの涙腺は破壊された。
とめどなく涙が出てくる。
「何で泣くんだよ。嬉しいことだろ」
「うん。なんかね昔を思い出したの」
「俺らもここまで大きくなったな」
今頃あたしたち結婚3年目を迎えてるころだよ。
「これからは進む道違うけどお互いがんばろうな。けんかはなしな」
離れる分大人にならなきゃ。
翼のお荷物にはなりたくない。
「俺いっぱい勉強して教師になってお前のこと養ってやるから」
「覚悟しとけでしょ?そんなのとっくの昔にしてるよ」
「先に言うなよ。かっこつかないだろ」
十分かっこいいこと言ったよ。