指切り~in幼なじみ~
ここから先は記憶が薄い。
でも、結構冷静にいれたと思う。
大きな失敗もなく終わったあたしの高校受験。
学校を出ると校門も横に翼がいた。
待っててくれたんだ。
翼の逢ったら一気に緊張が解けていった。
「帰るぞ」
「うん」
お互いどうだったかなんて聞かない。
あとは結果を待つのみ。
あたしたちに出来ることは待つことだけ。
しばらく翼から離れられないかも。
「今日の夕飯なんだろ」
「カツ丼だったりして」
「あり得る」
帰り道、他愛もない話をしていつもと違う道を踏みしめた。
春から通るこの道を。