指切り~in幼なじみ~
そんな地獄とは今日でおさらばだ。
合否が分かったら少しは落ち着くだろう。
「翼、そろそろ出る時間だよ」
「あぁ。今行く」
合格発表の会場にはたくさんの中学生と保護者でいっぱいだった。
人多いとこ苦手な俺にはちょっと辛いかもしれない。
「翼、あたしが1人で翼とあたしのやつ見てくるよ」
「はは。大丈夫だよ。これくらい。2人で見に行こう」
「ホント???」
「あぁ。マジマジ」
幼なじみの唯は俺の苦手なことまで知ってくれてる。
好きなやつに自分のこと知ってもらえるのは正直嬉しい。
ひどく言えば、好きなやつにならストーカーされても嬉しい。
追いかけられるのは嫌いじゃない。