指切り~in幼なじみ~
「ダメだよ。まだ入学したばっかなんだから」
「ちぇ」
再び進み出した自転車。
いつもは15分かかる道のりが今日はたったの5分。
「おーい!!!ギリギリだぞー。急げー」
生徒指導の先生が玄関前で叫ぶ。
「やべっ。走るぞ」
自転車を止め、自分のかばんとあたしのかばんを持って走り出した。
あたしも置いてかれないように走った。
玄関に入る前、生徒指導の先生が嫌味ったらしくブツブツ文句を言っていた。
怖いものなしの翼は聞こえるように舌打ちをした。
もう!目つけられても知らないよ。
教室はガヤガヤうるさくて目立たずにすんだ。
あたしが席に着いたのと同時に担任が入ってきた。