美しいモノを撮りましょう
撮るモノ・再び
コンクリートがむき出しの殺風景な部屋に、カチカチとパソコンのキーボードを叩く音だけが響く。

薄暗い部屋の中で、パソコンの画面の明かりが操作人の姿を浮かびあげていた。

しかしふと、とあるサイトの画面で指の動きが止まる。

「ん?」

そのサイトのタイトルは<美しいモノを集めましょう>とあった。

サイトの内容は、自分が美しいと思うモノを写真に撮り、それを載せるというものだった。

操作人は興味が惹かれたようで、サイトの中を次々と見ていく。

「ふぅん…。何か面白いことになっているな」

「何がだ?」

部屋にもう一人、人が増えた。

いや、正確には人の形をした人成らざるモノ。

「サイト。<美しいモノを集めましょう>というタイトルで、自分が美しいと思うモノを写真に撮って、載せるんだって」

操作人は画面から視線を外さないまま、説明した。
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