ダイヤモンドなお星様
「うわぁぁ、人がいっぱいだねぇ~」
「やっぱ、4校が集まるってすごいんだね」
この日は、雲ひとつない青い空に桜がきれいだった。
「よしっ!クラス、見に行くか!!!!」
「うん!頑張ろぉ~」
このときは、あんなことになるなんて思ってもみなかった。
小学校のときは、ちょっとごめ~んみたいなことを言えばちょっと、よけてくれたりするんだけど、中学校はそう甘くなかった。
「ごめんなさぁ~い」
と二人で言いながら歩いていたんだけどいつからか、あたしだけの声になっていた。
「優!?」
振り返っても優の姿は無かった。
優、背が小さいから埋もれちゃったのかなぁ。
そう思い、優を探しに来た道を戻った。
だが、いくら戻っても優の姿はなく、あの人の塊から抜け出した。
「優~~??」
大きな声で叫んでみた。
「る、瑠奈ぁぁぁぁ………きゃっ!!!!!」
優の心配そうな声が聞こえた。
声のした方向に行ってみると男が10人くらいたまっていて、その真ん中に優がいた。
「優!!!!!」
走って駆け寄ったが、
「来ちゃダメ!」
でも、その言葉はもう遅かった。

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