君と空と私。
「そこまで驚くか?普通。」
「だ…だって初めてじゃん!!4ヶ月付き合って!!」
「良かったね、未来ちゃん。」
「煩いっ///とりあえず、その事は後で話すから!!またメールするね!じゃ!!」
そういって、強引にあたしの腕を引っ張って、階段を駆け下りていく未来ちゃん。
きっと、今の顔を見たら、直人君はもっと笑うんだろうなぁ…。
―中庭―
「もー。直人最悪!!」
「なんで?嬉しいんじゃないの?」
「だって、あんな人の多いところで言ったんだよ!?恥ずかしいー///」
「あははっー。」
落ち着かせるために、から揚げをあげる。
イライラしながらも、それを食べると、コロッと表情が変わった。
「これ、空が作ったの??」
「うん。あ、ごめん美味しくなかった?」
「逆!!すごい美味しい!!…また料理の腕上げたね。」
「そーかな??」
何度もうなずいてくれた未来ちゃん。
嬉しくって、不意に笑みが出て来る。
「あ、やっば、もうこんな時間…。」
「未来ちゃん、黒板消しの係りじゃなかった??」
「やっば!!忘れてたっ」
「次、英語でしょ??キツイ先生じゃん。」
「ああっ!!やばいやばい!ごめん、空。先帰る!!」
いってらっしゃーい。と言う前に、走っていった未来ちゃん。
あたしは、一人でご飯を食べながら、空を見上げる。
いつもよりも青くて、綺麗だった。
「お、飛行機雲発見ー。」
「えっ。」
あたしが今、言おうとした事を先に誰かに言われた。
驚いて、声のした後ろを振り向く。
「あれ、空さんだー。」
「拓哉君っ!!?」
そこにいたのは、あたしの思い人…。
大田 拓哉君だった――。