ButterFly








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「落ち着いたか?」


そう言うと彼は少し腕を緩め 顔を覗き込む。



冷静さを取り戻した いつものわたしは


酷く恥ずかしかった。



腕の中で泣いてしまい 今は美しい顏で見つめられている。



「・・・あの・・「うし、腹減ったな。 飯でも行くか」



「え?」


急に発せられた言葉に 思わず拍子抜けした声が出てしまった。



「なんだ乗り気じゃねーな、帰りを待ってる男(やつ)でもいるか?」




また、顔を覗き込まれ 思わずうつむいてしまう。



「..........ぃぇ...」




すると 彼は「いいお店があるんだ」


と二ッと笑った。




無邪気に笑うその姿に思わず 胸が高鳴る。




・・・息することも苦しい。




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