ButterFly





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「お、海斗 久々じゃん」



部長に「ここだ」と言われ


お洒落な雰囲気な お店の中にはいると


スーツを着崩した 男が部長に声をかけた。


...着崩したスーツの中から見える 鎖骨が憎いほど 色っぽい。




「え、かのじ「部下だ」



部長は彼の言葉を遮ったあと

「何飲む?」と わたしの方を振り返る。



「..あまり こういうお店にはこないので..」


嗜む程度にはと答えたものの ありきたりな物しか飲んだことないわたしには

気の利いた お酒の名前など出てくるわけもなく 戸惑ってしまう。



我ながら 情けない...



部長は少し考えたあと カウンターにたっている
人のよさそうな おじさん...マスターに注文していた。



「いつものと....彼女に合いそうなお酒ね」



いつもの...このお店の常連さんなんだろうか。

それにしても 雰囲気があいすぎている。



--カラン カラン


後ろから聞こえた音に振り返ると

さっきのスーツの男が 空になったグラスを回していた。



「俺は、おかわりね」



手馴れた手つきでグラスを回している彼の手元は美しかった。


見入ってしまっている わたしの目線に気づいた彼は


優しく微笑みながら「ウイスキー、興味あるの?」と言った。



「あ...いえ..お酒は嗜む程度なので..」


しどろもどろに答えると彼はフッと笑った。







....雰囲気が部長に似ている。




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