ButterFly
今、彼は 美しい顏を歪ませながら わたしの上にいる。
部長はふっと口元を緩ませると
『部下には手を出さない主義なんだけど』
なんて言いながらわたしを押し倒した。
自分から望んだはずなのに いざその関係になると酷く虚しい。
だが、心とは裏腹に体はどんどん熱を帯びていく。
「・・・っ・・・んっ・・・ぶち・・・」
すると彼は
「夜くらいカイトってよんでよ」
と独特の笑みで微笑みながら呟いた。
「か・・・いとっ・・・?」
「よくできました」
彼はほぼ同時に 動きを早める。
「んっ・・・んぁ・・・っ」
快楽に身を委ねながら 手放す意識の中で
とても優しい声で 「まい」 と呼ばれた気がした。