緑の食事風景

「ちゃんと勉強すれば大丈夫って先生が言ってんだから。

何でもかんでも宗教中心に考えないで、頑張ってる人の事、素直に認めたら？」


「人に認められたくて努力してるの？

それじゃ絶対に合格なんか無理よ」


そんな事言ってるんじゃないのに……。



勧誘に難航すると必ず、母はこのようにして論旨を微妙にすり替えるのであった。


そうする事で話の中身をわざとうやむやにし

自分達が信じている理念の落とし穴を誤魔化すと同時に、冷静に反論しようとする相手の気概も挫く

これも勧誘に使われる手段の1つなのだろうな。


なんて事を、母を見ながらぼんやりと考えた。