緑の食事風景
「とりあえず気が済むまで勉強したいから、勉強以外の事は後で考えさせて」


そう言って、その場は一旦切り上げた。


母の事が悲しくて

母とこのようなやり取りをした、しなければならなかった、という事が情けなくて

それらの感情や、自分が現在置かれている状況、全てに対して

腹の中が煮えくり返って仕方が無かった。



母の事を無視し続けたまま高校入試の日を迎え、やがて無事に合格した私に向かって母は

「お母さんが毎日神様にお祈りしたから合格出来たんだからね。

あんたも頑張ったかもしれないけど、それだけじゃ駄目だったって、覚えておきなさい」

と言った。
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