緑の食事風景
今日は朝にも昼にも着信があったが

急用かなと思いながらもいつもの癖でつい、無視してしまっていた。


夜、帰宅してから、また電話が鳴った。


見ると、実家ではなく父の携帯の番号である。


父が連絡を寄越すとは珍しい。


「はい。もしもし」


「あ、……あぁ。父さんだけど」


少し緊張しているのは、私も父も同じであるようだ。


「元気か?」とか「今日は忙しかったのか?」などの問いの後、父は本題を切り出した。
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