緑の食事風景
その女性は果たして、母が信仰している宗教の関係者であった。


母の身の回りの世話をしに来ているらしく、どういうつもりなのか私にもやたらと馴れ馴れしく話し掛けてくる。


最悪のタイミングに来あわせてしまった。


その人は

「お花持って来てくれたのね。

ありがとう」

と言って私の手から勝手に花束を取り上げ、窓辺の花瓶に生けた。
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