すべてを愛して
出逢い




私の心は荒んでいった。


まるで暗闇にでもいるかのように、常に視界は暗かった。



そんなとき、君に出会った。








私は、いつも通り窮屈な学校にいた。



次の授業は移動教室。

あと5分で授業が始まるのに、私は未だに教室にいた。



「ない…」


きっとクラスの人に隠されたであろう教科書。

次の授業は音楽。

担任の野口先生は、忘れ物などに口うるさいと有名だった。


「忘れたって言う訳にもいかないな」


時間ギリギリまで探そうと、また這いつくばっていた。







「何してんの?」
< 5 / 23 >

この作品をシェア

pagetop